ドラマ版「ハリー・ポッター」、シーズン1は全8話に！撮影監督インタビュー

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シーズン1の撮影監督を務めるアドリアーノ・ゴールドマンさんが、「フォーブス誌」のインタビューで明かしたもの。

アドリアーノさんはシーズン1の全8エピソード中、最初の2話と最終話を含む全4話を手掛けるため、メインの撮影監督になったとコメント。

「撮影監督は私だけではありません。全8話で撮影監督は3人。そしてセカンドユニットもあります。しかし、私は最初の2話と最後の1話を撮影しているので、リードフォトグラファー、つまりメインの撮影監督としての役割を担っています。合計で全8話中4話です」と話しています。

テレビドラマ版「ハリー・ポッター」は、J.K.ローリングさんのベストセラー小説シリーズ(全7巻)を、 HBOがオリジナルドラマとして新たに映像化する作品。

原作本1冊を1シーズンかけて忠実に描き、「シーズン1」では第1作目『ハリー・ポッターと賢者の石』をドラマ化します。

アドリアーノさんはドラマ版ハリポタの撮影監督に決まったことについて「この作品に参加できることを光栄に思います。ファンタジー作品は初めてなので、私にとって新しいジャンルです。学ぶことがたくさんありますが、とても魅力的なプロセスです」とコメント。

これまで映画『ジェーン・エア』、Netflixの人気ドラマ「ザ・クラウン」やディズニー＋の「キャシアン・アンドー」など、国際的なプロジェクトの撮影を担当してきたアドリアーノさんは、30年以上にわたる映画界でのキャリアの中で、2つのエミー賞、BAFTA英国アカデミー賞、そしてASC（アメリカ撮影監督協会）賞を受賞しています。

ハリポタ新シリーズについては、「特にこのシーズン1は、何年にもわたる設定を今まさに（もう一度）再構築する、壮大なスケールで描かれる作品です」とし、18週間のプリプロダクション（撮影前の準備作業）に参加し、ビジュアル面とコンセプト面での決定に携わったと告白。

本シーズンに登場するのは長時間労働ができない11歳前後の子供たちであるため、ゴールドマンさんは「時間も非常に重要です。特に子供たちと仕事をする場合は、撮影時間が限られているのでなおさらです。時間管理は私の仕事において最も重要な側面の一つです。最初から、望むだけの時間がないのは分かっていますし、この規模のプロジェクトに着手する際にはそれを受け入れています」と説明。

「そのため、プリプロダクションの段階は非常に重要です。撮影現場に到着したときに、迅速かつ効率的に作業できるだけでなく、芸術的な工夫を加える余地も確保できるようなインフラが整っていることを確認する必要があります」と語っています。

さらにゴールドマンさんは、監督兼共同ショーランナーのマーク・マイロッドさんとハリポタドラマで仕事をした経験について、次のようにコメント。

「私は色彩に特別な思い入れがあります。このシリーズは、全体的なビジュアル面でより鮮やかであるべきだと考えています。私の作品がマーク・マイロッドにインスピレーションを与えてくれたというのは嬉しいです。（過去に手掛けたドラマ）『ザ・クラウン』（Netflix）や『キャシアン・アンドー』（ディズニー＋）でもそうです。『アンドー』はSFでありながら、より現実的なビジュアルアプローチをとっています」と、映画版より色鮮やかな作品にしたいと明かしました。

今後については、「長編映画やシリーズ作品をもっと作りたいとずっと思っていました。でも、今は良い物語を伝えられることが一番大切だと思っています」とし、ハリー・ポッターに関しては、「今の所さらに１〜２シーズン参加する可能性を検討するのは理にかなっていると思います。その場合、合計で約3年間の参加となります。このシリーズは7シーズン続く予定です。全てのシーズンに参加できるかどうかは分かりませんが、確実に長い道のりが待っています。今後の展開を見守りたいと思います」と話しています。

ハリー・ポッター シリーズは2026年5月まで撮影され、2027年に公開予定。

シーズン2は、シーズン1の撮影終了後、短い休止期間を経て、連続して撮影が開始されます。

以下、フォーブス誌とのインタビューのハイライトを紹介します（ハリポタ部分のみ）。　

フォーブス誌インタビュー

フォーブス：『ハリー・ポッター』シリーズの撮影監督になったきっかけは何ですか？

アドリアーノ・ゴールドマン：「ザ・クラウン」は、シーズンを通して様々な監督やプロデューサーと仕事をする機会を与えてくれました。「ハリー・ポッター」シリーズのマーク・マイロッド監督は、「ザ・クラウン」をとても気に入っていて、この新バージョンの「ハリー・ポッター」では、より現実的なアプローチを取りたいと言っていました。

昨年、Netflixのプロジェクトでブダペストに滞在していた際に、彼とZoomで2回通話しました。会話は素晴らしく、すぐに意気投合しました。その後、このシリーズのオファーをいただいたのです。

撮影監督は私だけではありません。全8話で3人の撮影監督と、セカンドユニット（二次クルー）がいます。しかし、私はリードカメラマン、つまりメインの撮影監督を務めています。最初の2話と最後の1話を撮影しているからです。合計で全8話中4話です。

アドリアーノ・ゴールドマンさん

シリーズの撮影は始まったばかりですが、あなたはプリプロダクションにも携わったそうですね。そのプロセスはどのようなものでしたか？

プリプロダクションは18週間続き、この期間中、撮影監督は1人だけでした。撮影監督と美術監督は監督の右腕として活躍しました。この段階では、ビジュアル面とコンセプト面の決定はすべて、主にこの3人とそれぞれのチームによって行われました。

このプロジェクトは、多くのセットが作られるだけでなく、実際のロケ地も存在します。これらのロケ地の調査、訪問、そして承認はすべてプロセスの一部です。

それと並行して、美術部門は設計図、模型、そしていわゆるコンセプトドローイング（スケッチや絵画）を制作します。これらは、トーンのインスピレーションやビジュアルに関する議論の出発点となるものです。色彩、構図、雰囲気など、これらすべてがプリプロダクション中に綿密に議論されます。

プロジェクトの最初から共同作業ができることが、私にとって最もやりがいのある部分です。これは撮影監督のキャリアでは珍しいことです。

長編映画では通常、脚本を受け取り、プリプロダクション期間を経て撮影し、そして作品を完成させます。このプロセスは私にとっても非常に楽しいものであり、これからも続けていきたいと思っています。

しかし、衣装やメイクアップも含めたビジュアルコンテンツの共同開発、つまり綿密な準備作業によって、様々な分野の才能あるプロフェッショナルによる、より幅広いコラボレーションが可能になります。

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撮影中は日々の仕事はどのように進めていくのですか？

撮影が始まる頃には、ロケ地は既に決まっています。しかし、多くの場合、計画通りに修正された状態でロケ地を受け取ることになります。例えば、私が訪れた食堂は元々緑色だったのですが、黄色に変わることは分かっていました。ところが、実際に現場に到着すると、すでにセットデザインもすべて整い、すっかり様変わりしていました。

そこから、照明とカメラの位置を決め、レンズをセットし、カメラの動きについて話し合います。登場人物が食堂に入り、会話を交わし、そして店を出るというシンプルなシーンを考えてみると、この短いシーンに何ショット、何テイク使うかを決める必要があります。
このシーンのドラマチックな狙いは何でしょうか？こうした問いは監督と常に話し合われます。これが写真家と監督のコラボレーションの真髄です。

さらに、膨大な量の管理業務も伴います。300人、400人、時には500人ものスタッフが関わる、非常に大規模な事業です。私のチームは、カメラ、カメラワーク、電気工事などを含め、約100人から120人で構成されています。他の専門家のサポートを受けながら、この体制を率いる責任を負っています。

技術的に言えば、私はカメラとカメラ機材、グリップとリギング（機械）チーム、そして電気チームとその機材を率いています。これは非常に組織化されたプロセスであり、ミスは許されません。

時間も非常に重要です。特に子供たちと仕事をする場合、撮影時間は限られています。時間管理は私の仕事において最も重要な要素の一つです。最初から、望むだけの時間がないのは分かっていますし、この規模のプロジェクトに着手する際にはそれを受け入れています。

したがって、プリプロダクションの段階は不可欠です。セットに到着したときに、迅速かつ効率的に作業できるインフラストラクチャが準備されていることを確認する必要がありますが、同時に芸術的な工夫の余地も確保する必要があります。

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この規模のプロジェクトに参加して得られた最大の教訓は何ですか?

私の作品には華やかさはほとんどありません。多くの人が映画を華やかなものと結びつけて考えていますが、この規模の制作では、それは現実とはかけ離れています。

例えば、彼らは子供たちのために学校を建設し、彼らは今後8年、9年、あるいは10年、そこで教育を受けることになります。特にこの最初のシーズンは、長年にわたり存続するであろう世界観、つまり舞台設定を今まさに作り上げるという点で、記念碑的な作品です。

この作品に参加できることを光栄に思います。私にとって新しいジャンルです。ファンタジーや魔法といったジャンルに携わったことがなかったので、特殊効果を含め、多くのことを学んでいます。

私たちが求める解決策の多くは、コンピューターグラフィックスではなく、カメラで実現されます。プリプロダクションの段階では、光化学的要素で何ができるか、何を視覚的に表現できるか、そして自然界の要素から何を魔法に変えられるかについて、非常に充実した議論を重ねました。とても魅力的なプロセスでした。しかし、残りの詳細は秘密です。

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今後数年間で達成したい他のプロジェクトや夢はありますか?

もう一度一緒に撮影したいと思っている親しい友人がいます。例えば、スティーブン・ダルドリーもその一人です。ブラジル出身のフェルナンド・メイレレスとパウロ・モレッリ、そして『ザ・クラウン』で共演し、とても良いパートナーシップを築いたベン・カロンもそうです。

長編映画やシリーズ作品をもっと作りたいとずっと思っていました。でも、今は良い物語を伝えられることが一番大切だと思っています。

ハリー・ポッターに関しては、今の所さらに１〜２シーズン参加する可能性を検討するのは理にかなっていると思います。その場合、合計で約3年間の参加となります。このシリーズは7シーズン続く予定です。全てのシーズンに参加できるかどうかは分かりませんが、確実に長い道のりが待っています。今後の展開を見守りたいと思います。

Forbes(ブラジル版) via Redanianintelligence.com　[posted at JST 0:00/8/4/2025 ©ポッターマニア　無断転載禁止]

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