「ハリー・ポッター」映画全8作や「ファンタスティック・ビースト」全3作などで美術監督を務めたスチュアート・クレイグさんが2025年9月7日、パーキンソン病との長年にわたる闘病の末、83歳で逝去しました。謹んで哀悼の意を表します..
クレイグさんは、リチャード・アッテンボロー監督の『ガンジー』、スティーブン・フリアーズ監督『危険な関係』とアンソニー・ミンゲラ監督作『イングリッシュ・ペイシェント』で米アカデミー賞を3回受賞。
ハリー・ポッターシリーズでは、2001年の『ハリー・ポッターと賢者の石』から2011年の『ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2』まで全8作品に携わり、美術監督(プロダクション・デザイナー)として、コンセプトアーティスト、セットデコレーター、建設作業員、塗装工、装飾家、小道具製作者、左官職人、模型製作者などからなる大規模なチームを率いて、ホグワーツ城や魔法省など同シリーズを代表する数々のビジュアルを制作しました。
2011年のガーディアン紙のインタビューで、彼はプロデューサーのデヴィッド・ヘイマンさんと、最初の2作品の監督であるクリス・コロンバスさんに会うためにロサンゼルスへ向かう飛行機の中で、この困難な仕事について考えを巡らせていたことを回想。
「飛行機の中で原作小説を読んだんだ。最初の反応は恐怖だった。『一体どうやってこれを成し遂げるんだ?』ってね」と当時の心境を語っています。
大きな課題の一つはホグワーツ魔法魔術学校の舞台設定だったため、彼はまず原作者のローリングさんにその地理について尋ねることからスタート。
「彼女はすぐにペンと紙を取り出し、A4用紙に驚くほど詳細な地図を描いてくれた。10年後の8作目でも、私はまだその地図を参考にしていたよ」と当時を振り返りコメントしています。

スチュアートさんはホグワーツ城の外観を、精巧なディテールが施された1/24スケールの模型、いわゆる「巨大なミニチュア」で制作。
物語が年月を経て展開するにつれ、それは徐々に変更されていき、「映画ごとに、物語の連続性に関して驚くほど自由な解釈を加えた」と語っています。
ホグワーツのシーンでは、屋内も屋外も、全体的に落ち着いた色調が用いられました。
最終章となる『死の秘宝』では、原作小説を2本の映画に展開するため、ホグワーツの外観をデジタル化して規模を拡大し、カメラでより詳細な部分を捉えられるようにしました。「実物の模型をスキャンし、そのデジタルスキャンデータが新しいデジタル模型の骨格となった」と説明しています。
撮影に使用されたホグワーツ城の外観を再現した手作りの1/24スケール模型とスチュアート・クレイグさん

クレイグさんによると、映画『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』 (2007)で初めて登場した「必要の部屋」の内部は、元々はただの「発泡スチロールだけの粗雑で単純な模型」で、それをオークションで見つけた中古家具を備えつけていき、大規模なセットへと進化させていったといいます。
彼はいつも最初に鉛筆でスケッチを描き、多くの場合、映画の脚本の記述を参考にしていました。
ハグリッドの小屋の最初のスケッチには「ここにあるものはすべて特大サイズだ」と書いていましたが、完成した小屋の中は家具や動物の檻で一杯になっていました。
USJ「動く肖像画の廊下」に飾ってあるスチュアート・クレイグさんがモデルの肖像画と本人

【アマゾン】
※価格などは2026年9月6日1:00時点の情報。価格変動の可能性あり。詳細はこちら
クレイグさんは1942年4月14日、英ノリッジで毛糸店を経営していたケイトさんと、酒場を経営していたノーマン・クレイグさんの間に誕生。
ノリッジ市立学校在学中はマダーマーケット劇場で舞台美術を描き、その後ノリッジ美術学校とロンドンのホーンジー美術学校に進み、アート&デザイン分野の世界最高峰「ロイヤル・カレッジ・オブ・アート」で映画デザインを学びました(1963〜1966年)。
卒業後、ジェームズ・ボンド映画のパロディ作品『カジノ・ロワイヤル』(1967)の美術部門で働き始め、お茶を淹れたり、仕事のコツを学習。
その後、ローレンス・オリヴィエ監督の『三人姉妹』(1970)で製図担当を務め、続いて『スクルージ』(1970)、『メアリー・クイーン・オブ・スコッツ』(1971)、『ア・タッチ・オブ・クラス』(1973)、『ロイヤル・フラッシュ』(1975)などの作品で美術監督補佐を担当。美術監督としては、リチャード・アッテンボロー監督の『遠すぎた橋』(1977)とリチャード・ドナー監督の『スーパーマン』(1978)に携わりました。
19世紀の見世物小屋に出ていた男をジョン・ハートが演じたデイビッド・リンチ監督の『エレファントマン』(1980)では、ヴィクトリア朝時代のイギリスを舞台にしたセットをデザイン。
モノクロ撮影と組み合わせることで、荒涼とした雰囲気と陰鬱な世界観を作り出しました。この作品でアカデミー賞にノミネートされ、3度受賞することになる英国アカデミー賞の最初の賞を獲得しました。
エレファントマンのセット

その後に手掛けた作品ではスタジオを離れ、ベン・キングズレー主演の『ガンジー』(1982)は大部分がインド、さらに『ミッション』(1986)は南米のジャングルで撮影し、ロケ地で仕事をするという難題に直面。
前者ではアカデミー賞を受賞し、後者では自身が敬愛する美術監督の一人であるフェルディナンド・スカルフィオッティ(ベルナルド・ベルトルッチ監督の作品を手がけた)のイタリア古典主義からインスピレーションを得たと明かしています。
『イングリッシュ・ペイシェント』で3度目のオスカー受賞。
プレゼンターのサンドラ・ブロックさん、長年の協力者のステファニー・マクミランさんと

『危険な関係』(1988)では、彼の豪華な美術デザインが退廃的な雰囲気に大きく貢献し、2度目のアカデミー賞を受賞。
3度目のアカデミー賞を受賞した『イングリッシュ・ペイシェント』(1996)については、撮影クルーがイタリアとチュニジアを行き来したため「ロジスティクス的に難しい映画だった」とコメント。
「スタジオでセットをデザインする場合、窓や出入り口、家具の配置だけで撮影の条件が決まります。ロケ地では、もちろん、物事が必ずしも自分の望む場所にあるとは限らないので、もっと難しいのです」と語っています。
ハリポタセットのクレイグさん

【アマゾン】
※価格などは2026年9月5日1:00時点の情報。価格変動の可能性あり。詳細はこちら
クレイグさんは40年以上にわたる美術監督としてのキャリアの中で、『グレイストーク:ターザンの伝説』(1984)、『カル』(1984)、『遠い夜明け』(1987)、『メンフィス・ベル』(1990)、『チャップリン』(1992)、『秘密の花園』(1993)、『シャドウランズ』(1993)、『永遠(とわ)の愛に生きて』(1993)、『ジキル&ハイド』(1996)、『アベンジャーズ』(1998)、『ノッティングヒルの恋人』(1999)、『バガー・ヴァンスの伝説』(2000)、そしてハリー・ポッターのスピンオフ『ファンタスティック・ビースト』シリーズ(2016〜2022)の3作品すべてを手がけ、最初の作品(『魔法使いの旅』)で英国アカデミー賞を受賞しました。
その他の英国アカデミー賞受賞は『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』(2005年)で、同シリーズの他の6作品でもノミネートされています。

セットデコレーターのステファニー・マクミランさんとは30年以上にわたり16本の映画で共に仕事をし、その中にはハリー・ポッターシリーズ全作も含まれています。
同シリーズで二人は美術部門を統括し、映像の一貫性を確保。
2013年にマクミランさんが亡くなられた時は「彼女は、プロダクションデザイナーとしての私のビジョンを実現するための細部にまで気を配ってくれた」とガーディアン紙に寄稿しています。その1年前、ハリー・ポッターの制作チームは、美術監督組合から映画映像貢献賞を受賞しました。
同組合から生涯功労賞も授与されたクレイグさんは、フロリダ、日本、ハリウッド、北京にあるテーマパーク「ウィザーディング・ワールド・オブ・ハリー・ポッター」の設計も手掛けています。
USJハリポタエリアのオープニング発表式典

2011年にパーキンソン病と診断された後も仕事を続け、ハリー・ポッターのスピンオフ作品の『ファンタスティック・ビースト』シリーズ全3作のデザインを手がけ、2016年のシリーズ第1作目で(セットデザイナーのアンナ・ピノックと共に)3度目の英国アカデミー賞を受賞。
『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』(2022)が最後の作品になりました。
私生活では、1965年にパトリシア・スタングルームさんと結婚。二人の娘ローラさんとベッキーさん、そして4人の孫に恵まれています。
2003年にOBE勲章を授与されました。
あらためてご冥福をお祈り申し上げます..
※逝去された当時出張中であったため追悼記事が遅れました。すみません(悲)
ダンブルドア校長の部屋

ガーディアン紙 [posted at JST 0:00/9/7/2026 ©ポッターマニア 無断転載禁止]
【東京コミコン2025ワーナー ブラザースブースの展示・ハリポタグッズ&オープニング・セレモニー鏡開き 】NEW!
【USJホリデー・フロッグ・クワイア(プレスプレビュー当日)】
【USJホグワーツ・マジカル・ナイト〜ウィンター・マジック〜短縮版】
【クリスマスツリー点灯式〜特別演出付き(プレスプレビュー当日)】
【ホグワーツ・マジカル・ナイト〜ウィンター・マジック(プレスプレビュー当日)】長尺版NEW!
【USJプレスプレビュー『ハミクマ・シャウト・イット・アウト・パーティ』『ストリート・ゾンビ』ハロウィーン・ホラー・ナイト2024】 記事
【10周年】USJハリポタエリアに「ホグワーツ・キャッスルウォーク」待望の復活! 記事
【「スタジオツアー東京」販売グッズ 新動画】
【「スタジオツアー東京」徹底解剖!】
販売グッズ 名入れサービス スタジオツアー東京限定杖&特別な杖
アクセス・外観
MAP・施設・ロビー・カフェ・フードホール
大広間
グリフィンドール&スリザリン談話室・寝室など
バックロット
9と3/4番線とホグワーツ車内、GWエクスプレスNEW! |
魔法省
ダイアゴン横丁
チョコレートフロッグカフェ、フードホール
エクスペリエンス(体験)エリア
【ハリー・ポッターグッズ】
・アマゾン「ハリー・ポッター」全グッズ
・アマゾン「ファンタビ」全グッズ
・ハリー・ポッターと呪いの子 愛蔵版(第1部+第2部)情報
・ハリー・ポッターと呪いの子 第1部 愛蔵版
・ハリー・ポッターと呪いの子 第2部 愛蔵版
・Harry Potter and the Cursed Child(愛蔵版英語)
・映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』脚9月1日本語版 英語版 情報
・映画『ファンタスティック・ビーストとダンブルドアの秘密』ムービーマジック
・「アラン・リックマン」日記 情報
・トム・フェルトン回想録 情報
・「ハリー・ポッター20周年記念:リターン・トゥ・ホグワーツ」配信中
・「ザ・マジック・オブ・ミナリマ」 情報
・日本の展示入り『魔法の歴史展』公式本 情報
・ハリポタコレクターズ・エディションDVD/BDがお求めやすい価格で再発売!
情報
【静山社 新装版 単行本「ハリー・ポッター」発売中】 情報
・全11巻セット
・賢者の石
・秘密の部屋
・アズカバンの囚人
・炎のゴブレット 上
・炎のゴブレット 下
・不死鳥の騎士団 上
・不死鳥の騎士団 下
・謎のプリンス 上
・謎のプリンス 下
・死の秘宝 上
・死の秘宝 下
【アニメ風表紙のハリポタ文庫新装版】 情報
・賢者の石1-1
・賢者の石1-2
・秘密の部屋2-1
・秘密の部屋2-2
・アズカバンの囚人3-1
・アズカバンの囚人3-2
・炎のゴブレット4-1
・炎のゴブレット4-2
・炎のゴブレット4-3
【USJハリー・ポッターグランドオープン 動画】 イベントレポート
動画#1 魔法界の扉がオープン!
動画#2 トム・フェルトン(ドラコ・マルフォイ)、イバンナ・リンチ(ルーナ・ラブグッド)が魔法界へ!
【USJハリポタ 前夜祭 動画】 イベントレポート
動画#1 USJグレン・ガンペル社長あいさつ
動画#2 ユニバーサル・パークス・アンド・リゾーツのトーマス・ウィリアムス会長あいさつ
動画#3 松井大阪府知事あいさつ
動画#4 トム・フェルトン&イヴァナ・リンチ
動画#5 打ちあがった花火
動画 #6レッドカーペット1
動画#7レッドカーペット2
【「ハリー・ポッター」英国子供版版ペーパーバック】 子供版とは
1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』 ¥1,336
2巻『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 ¥1,336
3巻『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』 ¥1336
4巻『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』 ¥1,744
5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』 ¥1,691
6巻『ハリー・ポッターと謎のプリンス』 ¥1,743
7巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』 ¥1691
1巻〜7巻ボックスセット ¥11,290
【米国版 新カバーペーパーバック好評発売中】情報
ハリー・ポッター1〜7巻セット ¥ 9,493 12%オフ
ハリー・ポッターと賢者の石 (写真・記事) ¥ 1,441
ハリー・ポッターと秘密の部屋 (写真・記事) ¥ 1,233 6%オフ
ハリー・ポッターとアズカバンの囚人 ¥ 1,441
ハリー・ポッターと炎のゴブレット ¥ 1,423 6%オフ
ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団 ¥ 1,423 6%オフ
ハリー・ポッターと謎のプリンス ¥ 1,423 6%オフ
ハリー・ポッターと死の秘宝 ¥ 1,612 6%オフ
【新カバーの「ハリー・ポッター」英国アダルト版ペーパーバック】好評発売中 アダルト版とは
1巻『ハリー・ポッターと賢者の石』 ¥1,284
2巻『ハリー・ポッターと秘密の部屋』 ¥1,267
3巻『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』 ¥1,283
4巻『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』 ¥1,568
5巻『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』 ¥1,388
6巻『ハリー・ポッターと謎のプリンス』 ¥1,175
7巻『ハリー・ポッターと死の秘宝』 ¥1,568
1巻〜7巻ボックスセット ¥9,313
【静山社ペガサス文庫「ハリー・ポッター」発売中】 ルビ入り詳細
ペガサス文庫全20巻セット(箱入り)
1巻: 賢者の石 1-1 | 賢者の石 1-2
2巻:秘密の部屋 2-1 | 秘密の部屋2-2
3巻:アズカバンの囚人3-1 | アズカバンの囚人 3-2
4巻:炎のゴブレット 4-1| 炎のゴブレット 4-2|炎のゴブレット 4-3
5巻:不死鳥の騎士団5-1|不死鳥の騎士団5-2|不死鳥の騎士団5-3|不死鳥の騎士団 5-4
6巻:謎のプリンス 6-1|謎のプリンス 6-2|謎のプリンス 6-3
7巻: 死の秘宝 7-1|死の秘宝 7-2|死の秘宝 7-3|死の秘宝 7-4
【ハリー・ポッター 日本語 旧文庫版シリーズ】
1巻〜7巻ボックスセット
『ハリー・ポッターと賢者の石』文庫1-1 609円
『ハリー・ポッターと賢者の石』文庫1-2 609円
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』文庫2-1 609円
『ハリー・ポッターと秘密の部屋』文庫2-2 609円
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』文庫3-1 672 円
『ハリー・ポッターとアズカバンの囚人』文庫3-2 672 円
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』文庫4-1 714円
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』文庫4-2 756円
『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』文庫4-3 756円
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』文庫5-1 714円
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』文庫5-2 756円
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』文庫5-3 756円
『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』文庫5-4 756円
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』文庫6-1 672円
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』文庫6-2 756円
『ハリー・ポッターと謎のプリンス』文庫6-3 756円
『ハリー・ポッターと死の秘宝』文庫7-1 798円
『ハリー・ポッターと死の秘宝』文庫7-2 777円
『ハリー・ポッターと死の秘宝』文庫7-3 756円
|