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ダニエル・ラドクリフ・インタビュー
Daniel Radcliffe
ニューズウィーク誌ウェブ独占インタビュー
ニューズウィーク誌
のウェブ独占インタビューの和訳です。[ ]内はニューズウィークの注釈
ニューズウィーク誌(以下NW)リーディング・フェスティバル(*)のような場所に行く時、人に気づかれることを気にする必要はあるの?
ダニエル・ラドクリフ(以下DR):そんなに気づかれないよ。気にする必要があるのはマスコミだけさ。でも僕たちは結構うまく逃げているんだ。[掲載されたのは]写真1枚だけで、僕がかぶっていた帽子について見出しがついていたっけ(笑)。そう、とても重要なニュースだったよ。画期的な記事さ。だから、(一般の)人に見つかることは問題じゃないんだ。実際、フェスティバルで最高の瞬間のひとつは初日に起こった。友人と僕がテントから出ると、床に酔いつぶれた男がいたんだ。そいつは丁度目ざめて[ろれつの回らない酔っ払った声で]「ハリー・ポッターだ!」と言って、また床に倒れたんだ(笑)。
*
リーティングフェスティバル
:このインタビューの前にダニエル君が友人と聴きにいったイギリスの音楽フェスティバル。大規模なイベントで、Blink 182、Linkin Park といったバンドが多数出演した。
NW:でも、大勢の人たちが君に熱狂しているのを見たよ。女の子が叫んで。あれはどうなの?
そういうことは毎日のように経験しているわけじゃない。だってたいてい僕はここ(撮影所)にいて、皆な僕のことを知っている。時々セットの訪問者が少し畏怖することがあるけど、僕にはおかしなことさ。だって僕は自分を知っているし、畏怖するような所は本当に何もないからさ。だから、(映画の)プレミアは僕にはとても奇妙なことなんだ。車から降りると何百人もの人が自分の名前を叫んだいるんだからね。誰にとっても自分の名前なんて何も意味しない。「テーブル」みたいな、ただの名詞なんだから。だから、突然みんなからその名前を繰り返し叫ばれるのは、最高に、最高に奇妙な気分さ。でも同時に、信じられないほど気分のいいことでもある。1年かけて映画の仕事をし、突然そういう人たちがやってきて大体は感謝してくれるのだからね。素晴しいよ。
NW:デートはするの?
DR:うん。でも今は誰ともしていないよ。
NW:君が有名だからという理由で女の子がデートしたがることで、苦労はある?
DR:いつも苦労させられているよ。でも僕は人を見る目があるんだ。本物でない(有名だから近寄ってくる)女の子に限って「あなたが"ハリー・ポッター"だから友達になるわけじゃないのよ、分かるでしょ?」って言うんだ。だから僕は「ふーん、でもそれが本当なら、どうしてそんな事を言う必要があるんだい?」って言い返すのさ。
NW:ハリー・ポッターを6年も演じているけど、今でも楽しい?
DR:この映画は今まで演じた中で一番面白いよ。理由の一つはイメルダ・スタウントン[ハリーの敵のドローレス・アンブリッジ教授役]、もう一つはデビッド・イェーツ監督。彼のお陰で僕は最高に素晴しい経験をさせてもらっている。彼はしばしば僕をこれまで以上に高めてくれた。こんな風に言ってもこれまでの監督に傷がつくことはないと思う。何故なら、以前だったら僕はできなかったと思うから。でもデイビッドとはまさにぴったりの時期に会ったんだ。
NW:この本(不死鳥の騎士団)でハリーは更に怒り、激しくなっているよね。
DR:彼は、ホロコースト(ナチスによるユダヤ人大虐殺)の後に人々が感じた「生き残った者の罪悪感」を持っているのだと思う。セドリック[ディゴリー/『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』でヴォルデモートに殺された]ではなく、自分が死んだ方が良かったとハリーは考えているように思う。だから自分のことを「死ぬべき(だったのに生き残った)人間」だと感じているんだ。
NW:ハリーの怒りにうんざりさせられるので「不死鳥の騎士団」は好きではないというファンがいるよね。ハリーらしくないと思われているけど?
幸いにも僕は、J.K.ローリング[著者]と1時間ほど映画について話すことができたんだ。彼女は次のように話してくれた。「『この本のハリーの怒りようが嫌い』という人は、本を深く読んでいない。ハリーが経験したことを本当に考えたなら、たいがいの人はハリーより怒るし、世間の状態にずっと激怒すると思う。ハリーの態度は、彼に起こった全てのことに対して公平なものよ。あれは癇癪ではないの」ってね。
最終試験(
ASレベル試験
)の結果が良かったらしいね。
うん、どうも有難う!そうなんだ。嬉しいよ。これまでずっと頑張ってきたけど、こんなにうまく結果が出せたのは初めてさ。先生のためにも嬉しい。僕のために頑張ってくれたからね。リナ・ライトは「賢者の石」の頃から僕の家庭教師で、好学心などを僕に教えてくれたんだ。彼女のお陰だし、だからこの謝辞を彼女に送りたい。素晴しかったよ。
自分の成績がどんなものであれ公表されてしまうのでプレッシャーを感じた?
いや、感じなかった。悪かった場合は誰にも言わなかっただろうし。それがマスコミに出てしまっても多分「マスコミの記事なんだから鵜呑みにするなよ」って言ったと思うよ(笑)。
大学に進学するつもり?
今年は休んで状況を見直そうと思っている。来年は舞台[
エクウス
]をやるので、週に8公演やりながら[学校に]行くことはできないからね。その後、腰をおちつけて、進学によって得るものと失うものをじっくり考えるつもりさ。今は1年間休めて喜んでいる。すごいね!自由だよ!素晴しい。
NW:「
エクウス
」で君が演じるのはハリーと全然異なり、とても大人の役ですよね。裸のシーンもあるし。ハリーの殻を脱ぎ捨てたいの?
DR:いや、脱ぎ捨てたくはない。自分をミキサーの中に押し込んで、僕に対するみんなの見方を変えたい気はするけどね。僕が軽薄でバカみたいな役を舞台で演じても、みんなからは「あんなのは大した挑戦じゃない。結果を何も出せてないよね」と言われただろう。でもこれ(エクウス)は本当にやりがいのある芝居だ。うまくやることができたら--できるかどうか分からないけど--みんなが僕に目を向け「ハリー・ポッター以外にもできるんだな」と思ってくれるかもしれない。それにとても素晴しい芝居なんだ。
NW:俳優業は、君の職業となりつつあるのかい?
DR:うん。(この仕事は)さまざまな経歴を持ったたくさんの面白い人たちに会えるし、自分について新たな発見をする機会も得られる。他人の目を通して何かを経験ができるという点では、演技は読書と同じようなものなんだ。時に非常に啓示的だし。だから、僕は絶対、俳優になりたいね。この仕事が大好きなんだ。でも一方で何か書くこともやってみたし、どんなものか知るために短編映画の監督もしてみたい。といっても技術的なことは何も知らないんだけどね。 まあ何はともあれ、僕は6年間ここでやってきたし、何かはつかんでいると君も思うだろう(笑)。
NW:カメラの前で君が成長していくのを見るのは面白いけど、君は初期の作品を見直したりするの?
DR:見ないよ。30〜40歳ぐらいになったり、子供が出来たら見直すだろうけど。子供たちを座らせて「いいかい、これはお父さんがおまえたちぐらいの年頃の時にやった映画だ。でも、おまえたちは一体どんなことをやったかい?」って言いたいね(笑)。
僕は(自分の作品を)常に忘れることにしている。批判は(フィルムに)プリントされないし。過去の作品は、10〜20年後に見直したいな。そしてできるなら(その時)あまり失望したくない。11歳のころの僕はまだ役者になっていなくて、ただ楽しい経験をしているだけの子供だった。でも自分がカメラの前で成長したという感覚はないんだ。映画以外の場所でも成長したから。カメラの前で成長したのはハリーであって僕じゃないよ。
NW:一人のティーンエージャーとして君自身怒りを感じたことはある?
DR:感じたよ。ホルモンのせいでね。怒りっぽくてイライラし、うんざりしたよ。
NW:働いている時は、それに対処する方法を見つけなければならなかった?
DR:もちろんさ。でもセットにいる人はそれぞれのバックストーリーを持っていて、みんなそれぞれの舞台裏では何かが起こっているけど、誰もそれを仕事に持ち込んだりしない。だから怒りに対処する方法も、見つけなければならないんだ。僕にも怒ったりイライラした時期があったけど、正直な所、今ではごくまれにしか起こらない。実際、何に対して(あんなに)怒らなければならなかったんだろう? 自分が変わった部分はごくわずかだと思うけど、今の人生は素晴しいよ。
NW:君とロン役のルパート・グリント、そしてハーマイオニー役のエマ・ワトソンは長い間一緒に働いているよね。1作目の映画で君たち3人に会ったときは、「男の子対女の子」のような関係だった。でも3作目「アズカバンの囚人」の製作中に君と話した時は、君とエマが親友関係だった。今の3人の力関係はどうなっているの?
DR:今はその二つをミックスしたような関係だよ。(撮影所の)ルパートの部屋には、卓球台や--彼は何を持ってなかったんだっけ--ダーツ・ボードやビリヤード台、Xboxや、
赤外線シューティングガン
ができる小さなシューティングレンジがあって、僕もとても上手なんだ。 だから年中そこに行って彼と話したり、遊び道具を使わせてもらっている。エマと僕の今の関係は、「アズカバンの囚人」の時と同じような感じで、(ルパートより)会話が多い。 ルパートはすごい。非現実的な会話をしたい時は、ルパートのところに行くといいよ。「お互いが引力を持っていたら、どうなると思う?」みたいなね(笑)。
NW:ハリー・ポッターが始まった6〜7年前、君の両親やプロデューサー、1・2作目の監督クリス・コロンバスらは、ハリー・ポッターを演じることが君の子供時代や人生に与えることについて大いに考えた。彼らは本当に心配した。君はそれから年を取ったけど、彼らは最善の選択をしたと思うかい?
DR:そう思うよ。でも積極的だと思われたくてそう答えている訳ではないんだ。 撮影所の方が、(ハリー・ポッター役をやらず)学校に残っていたより、いい教育を受けられた。僕は成績がよくないので、学校に残っていたとしたら無意味な時間を過ごしていただろう。人よりずば抜けたものがないんだ。スポーツもそんなに上手くないし、勉強も得意じゃない。 でも今はハリー・ポッターを通じて、自分が楽しめるものをやっている。得意なこと、上達できることをしているんだ。それに、ここで一対一で家庭教師を受けて好学心も出た。あのまま学校にい続けたよりは、ずっと多くのことを学んだよ。
NW:残りの2作も出演するのかい?
NEW!
DR:脚本が本に忠実であるなら、6作目をやらないのは馬鹿だと思う。だって原作は実にすごいし、僕の役は最高だからさ。[7作目はまだ出版されていない]
NW:私も、今の時点でハリー役をやめるのは難しいと思うね。
NEW!
DR::うん。ここまで来てしまったしね。3作目の後でやめたなら、誰かと交代できて、ファンがその人になじむ時間があったと思う。でも今の段階では、(交代は)確かに少々難しいよね。
-完-
[posted at JST 11/1・10/29・10/28・17:52/10/27・19:21/10/26・19:59/10/24・20:19/10/23/2006 ポッターマニア 無断転載禁止]
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